画廊隅の休憩所
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気潰れシリーズ(AA)作者に訊きたい事
1:
名無し
:
2012/06/07 (Thu) 21:01:58
連絡方法どころか名前すら不明。
ゴルゴ13以上の捕まらなさを誇る気潰れ作者氏に訊きたい事を呟くスレ。
ひょっとすると他の人が一緒に考えてくれたり…あわよくば……
そんな一縷の希望を抱くスレ。
835:
:
2013/11/13 (Wed) 18:53:04
>>奴隷解放宣言
まず、ウラー・ラー大統領が語る奴隷解放宣言は、
かなり彼自身の嫌味と皮肉が入っています。
間違いではありませんが、語弊が無い事も無いので要点だけ改めて説明させていただきますと、
①奴隷解放宣言の動機と目的
現代でもリンカーンを人道主義者だと言う人がいますが、
そもそも奴隷解放宣言は「戦争のための道具」であった事は、以前にも書いたと思います。
南北の再統合は確かに多くの政治屋達の望むところでしたが、
実は戦争に頼らず、和平を持って統合すべし、という「和平派」がかなりいました。
一方リンカーン大統領は戦争完遂で持って統合を図ろうという「戦争派」です。
リンカーンは和平派を説得するため、南北再統合のための「大義名分」を手にする必要がありました。
つまり、戦争行為を行うにあたり、誰もが納得する「分かりやすい正義」です。
つまりそれが「黒人奴隷の解放」でした。
当時ヨーロッパでは(政府は別としても)奴隷制は非人道的なので、
廃止すべし!という論調がかなり目立っていました。
アメリカ国内にもそういう人々は多く、実はリンカーンよりも前の大統領が
「戦争に奴隷解放を利用する案」
を計画していたほどです。
リンカーンは南北戦争に、国際的な正義である「奴隷解放」を組み込むことで、
和平派の説得を成功させました。
同時に、奴隷解放は戦略的にも大いに意味のあるものでした。
南部は農産物貿易で外国などとの結びつきを持っており、
非常時には外国の支援を受けられる、との噂がありまして。
外国が同盟として名を上げづらいよう、
「奴隷を救おうとする北部」VS「奴隷を虐げ続ける南部」
という構図を作ったのです。
こうする事で、外国は国際社会の目を気にして
南部を助けないだろう、という事です。
奴隷解放宣言は一粒で二度美味しい、秘密兵器でした。
②「奴隷解放宣言」は本当に「奴隷解放」だったのか?
答えはご存知の通り、NOです。
これに関して、やはり今でも「南部が抵抗したせいで完全解放にならなかった」と
言う人が居ますが……
実はリンカーンは、初めから奴隷を完全解放するつもりはありませんでした。
というより、彼にはその「権限」がありません。
奴隷は「人間」ではなく、「財産」なのです。
農場や鉱山の持ち主が金を出して買った労働力である奴隷を、
大統領が勝手に「解放」する事は、
つまり国民の「財産」を「侵害」する事に当たるわけです。
当時の大統領にはそんな無法をする権限はなかったので、
そもそも奴隷解放自体がムリムリな話なのです。
ただし、例外がありまして。
「反乱軍」に関しては上記の定義が成り立たないのです。
つまり、リンカーンは戦争状態でのみ、
反乱軍である南部にだけ、財産没収の権限が生じます。
即ち、奴隷解放宣言は「南部の奴隷だけ解放する」という趣旨のものなのです。
州境や、北部の奴隷はそのままです。
当然、アラハとフォークスが助けたような、自由を求め他州に逃げた南部の奴隷も、
南部以外では普通に捕まり、合法的に売り買いされます。
(最も作品内の年代には全国の奴隷が解放されています。一応。)
これは北部の司令官であるリンカーンにとっては物凄い高等戦略でして、
「奴隷解放者の国際正義を身に纏い」
「南部の奴隷産業のみを直接叩く事が出来」
「しかも自分の領土の奴隷制は存続」
と、いい事尽くめの大戦略です。
ちなみにリンカーンは南部の奴隷の反乱を期待していた節もあり、
南部での奴隷の反乱は罪に問わない的な事を言った、という説もあります。
いずれにせよ北部の奴隷制は存続、南部も言う事なんかききやしないので、
奴隷解放宣言は、奴隷達にとっては本当に無意味な宣言でした。
しかもリンカーンは戦時中以外の奴隷解放に関しては、
よそに丸投げしています。
南北戦争後全国に奴隷解放の枠を広げたのは議会であり、リンカーンではありません。
実質リンカーンは、本当に、何も解放していません。
宣言後100年以上奴隷たちの運命が変わらなかった事からも、
リンカーンのやる気のなさが受け取れると思います。
③民間人が奴隷解放を支持したのは「罪悪感」から?
ウラー・ラー大統領はそう捉えていますし、間違いではないでしょう。
ただし、奴隷解放論者はリンカーンが動くより前から増えていましたし、
単なる時代による思想の変容もあったでしょう。
個人として、人間として、他人種への理不尽な圧制と搾取が赦せないという
純粋な良心や正義に満ちた人々も沢山いました。
国際社会の「流行」は、既に奴隷制に否定的でしたから。
ただ、ウラー・ラー大統領は兵卒として、真のアメリカ人として、大統領として、
人々の思想的な進化、人道主義の昇華が奴隷解放を生んだ、という考え方は、
一切認めません。
彼は侵略者としてのルーツと誇りを守る者なので、
先祖を「過去の精神の未発達な蛮人」にして、
自分達だけ善人になろうとする者を虐げます。
彼のような人種は御存知の通り、現代では白い目で見られるようになりました。
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